ノンケとゲイ。寮で同室高校生。
ちょい不良っぽい攻めと映画部撮影班受け。
試し読みからおもしろそうだと購入したものの、読み進めたらジリジリと焦らされ系かも、と。焦らされ両片想いはそこまで好みじゃないからイライラ覚悟したけれど、、違った。
人が人を好きになる瞬間ってのはあるのだろうか。
いや、薄く薄く重なって好きになる。
この人のどこを好きになったのだろう。
儚い笑顔、寂しそうな横顔、どれも見逃さず記憶に積み重なる。
好きだと自覚してしまうと溢れ出てくる美しい感情と醜い感情。
それもこれも全てをひっくるめて向き合って、剥き出しの若い情熱を出し切って求め合う。
悲劇的にも悲観的にも描かれておらず、映画を作ることを通して気持ちに向き合い、普通に付き合っていくお話でした。
もっと掘り下げて美しい世界観が作れそうな作品だったけど、わりと直球で裏表のない素直なお話でした。
すごく静かで感情をグッと抑えつつ、熱量のある若い想いを描いてあり、複雑な感情表現はされていないので、個人的にはエロをもう少し情緒ある色気ある雰囲気にしてほしかった。
静と動とを感情とエロを通して表現してあると、話の中でエロだけ突然際立つことなく溶け込んでくれたのかもと、個人的には感じました。
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