倒錯的で変態的です。パーバートってヤツです。
不憫な少年をいたぶるキモオジという痛いソレです。
期待してしまった読者は作中のキモジジィと脳内はいっしょという罠であります。
さんざん痛闇を読んできた身としては言うほど痛くはないのですが、
当の少年にとっちゃ絶望、辛酸、絶痛絶句です。
そんな中で芽生えた愛がストックホルム症候群だとしても何が問題なんだろう?
恋は脳のバグや勘違いがキッカケって多いし、みんな大好き幼なじみ設定だって、視野が密室の似たような症状だと思う。(ゲスに尽くす受けとかも脳の起こす原理は同じ)
要は本人が継続的に幸せならよろしいのです。
でも今作品では作者さまがストックホルム症候群では無いといろんなところで示してくれています。
悲劇の少年に対する執事・嘉門の愛と罪悪感、それに目的が3本の線となり絡み合いながら物語を貫いています。
プラス、サイドキャラの蓮見もすごくイイ動きをしいてストーリーに深みを出しています。
1巻完結なので少し駆け足ではありますが、勧善懲悪が胸がすく思いです。
BLには珍しく汚いじいさんの狂態がそこかしこに現れ、キモいスパイスとしてボディブローのように精神をやられ続けました。
作者さまの思惑通りです。
作者さまが後書きでおっしゃっている通り、古からの設定と悪者退治がハマってとても面白かったです!
修正は白ボカシ。
なのですが、プジーや尺八、半挿入はわりとしっかり残されています。プジーを出すなら見せなさいよと日頃から思っていたので満足です。
最後に、蓮見さんでスピンオフを熱烈希望します!
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