江野川叶音、36歳。賃貸の更新をした日、8年同棲した彼氏にフラれました。
別れた辛さより、恋人がいることで世間でいう“普通の女性”として
認められていると思ってたから、どうしていいかわからないー。
そんな時、大人びた19歳の少女・琴子と出会う。
琴子は優しくも孤高で、何事にも揺るがない。
周りに流されてばかりの叶音にはとても眩しくて…。
「あなたの言う“普通”って、そんなに大事なこと?」
─誰になんて言われても、自分に嘘をつかないでいたい。
“普通”を失い、初めて“自分”と向き合う叶音。
どこか寂しそうにしている彼女の心に触れられたらきっと私は──。