タイトルがとても魅力的だけれど難しそうでなかなか読めなかったのですが今日意を決してみました。
とてもとても丁寧に作り込まれたストーリーです。
死んでしまった兄を、弟の視点恋人の視点で語られてゆくファンタジー。
どこまでも夢の中の話
のようで何かフィルター越しにしか触らせて貰えないもどかしさを感じます。
不思議すぎるけれども描写が上手いのか振り返れば自分にも起きそうな気がする。
忽然と心に空いてしまったその人のいた場所を守りたいのに守れないもどかしさ、もう何をどう足掻いても取り返せない過ぎてしまった時。
やはり、時は取り返せないはずなのに。
何のためだったのか。
色々な事にまだ疑問を感じてしまいます。
重く深いテーマですが、ひまわりが美しい事や絵が爽やかであること、夏の照り返す生命力溢れる日差しが読み進める後押しをしてくれました。
ぜひ続編が欲しいところ。
BLに囚われず、たくさんの人に読んでもらいたい作品です。
**238ページ**
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