シーモア(島)でバレエ漫画のお勧めにあったもの。
映画「Shall we dance? 」(周防正行監督)を、とっさに思い出す滑り出し。周防監督作品を続けて観ているときに知って印象深い映画作品だった。
バレエ漫画はどちらかと言えばコンク
ール場面も多く、才能や感性や見た目の世界とか、凡人には眩しい華やかな部分と、陰でどのくらいバレエに時間を費やしているかのど根性物という二本が軸のストーリーが多いと思っていた。きらびやかさと汗のコントラスト。実際、国際バレエコンクールをテレビ番組でもよく視聴するものだから、有望な舞踊家の卵、将来の有名ダンサーという視線でずっと観ていたら、この漫画は、なんと三十路過ぎからの挑戦。
始めはもっとギャグが入るかとの先入観もなくは無かったが、いやいや、大真面目に励む励む。その地道な努力が、格好いい訳ではないのにその日々打ち込む姿の結実や、人に観ていただく場を得ての達成感とか、読んでいて、大人の習い事として、充分素敵なものだったのかと、再認識。
実際に過去、三十路過ぎても止めたくなくてレッスンに行ったりする友人は二人ほど居たので、その世界に驚くほど男性が少ないことはよく知っている。男性の引く手あまたな噂話も、一種の艶聞として。
私は経験者でないので、その冷めないやる気にはバレエって凄いんだなぁとハタで感じていた。
この話は、ほのかさんとの恋愛感情を否定はせずとも、下心展開のいやらしさが全くない。
ストイックにバレエ道を進むエピソードもきちんと描けているからなのだと思う。
まだ最新2巻迄だが、楽しみにしている。
期待値をこめて5星とさせていただいた。
今月予定の新刊の後も、音楽と踊りでストーリーを魅せるバレエの素晴らしさと、年齢が上になって入ってみても面白いのだ、というところを見たい。
完結巻まで読了。夢とか情熱があれば進んでいくことは出来ると思わせてくれる、前向きでいい感じの仲間達のバレエ愛を見させてもらった。
バレエをやるもの同士、またバレエをやる身内がいる人の、サポーティブな感じが、生ぬるいかもしれないけれども、大人の夢の実現化という暖かなストーリーになっていた。
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