うわぁぁ、この作品、すごく素敵な作品だった…。
「夜分に吸血失礼します。」の作者様。短編集です。江戸〜大正時代の短編が3編、現代のお話が1編。
ひとつひとつの短編の中に作者様独特のスパイスがきいていてクセになる。
最後の「あいいろ
」がすっっっごく、よかった。
紺屋に嫁いだ、病弱な奥さんの物語。
あみだむく先生の画力が炸裂してます。絵で物語を語ってゆく。
手のシーン……藍を染めると、爪のたんぱく質が藍の成分と結合して青く染まる。だから紺屋の爪はいつも青い。
この作品、この手を描くために描かれたのかな…とちょっと思った。
あみだむく先生の描く絵って、ただ上手いだけでなく、人を魅了する絵だと思う。心がぎゅっとなる。
藍の花、花の咲く季節とその描写までさりげなくされているのがすごいなと思った。
62ページ。
この作品は何度も読み返すような気がします。本当に素敵な作品でした。オススメです。
もっとみる▼