死に戻りのお話で、ヒロインの努力で以前が嘘のように上手くいく展開は定番です。でもこの物語は、死に戻り以前もヒーローは聞く耳を持っていたし侍女も冷たいばかりでは無かったと分かる描写があるのが良いです。自分が相手に興味を持てば、相手もまた興味を
持ってくれ反応も変わってくるのだと教えてくれます。
死に戻り後のヒロインを強くしたのは息子の存在です。以前のまま自分が流されていては、息子の未来が絶たれると知ってしまったからです。簡単に殺されている場合では無くまさに母は強し！です。
積極的に嫁ぎ先に馴染もうと努力するヒロインに興味を持ったヒーローや側近達はヒロインの調査を進め、ヒロインの境遇や入れ替わりの事実を知ります。これは死に戻り以前にはしなかった事です。少なくともここで従姉妹の顔は知られたし、以前の様な策略は成立しなくなります。
正しい教育さえ受ければ皇妃の振る舞いが出来るのは、やはりヒロインが正統な血筋を持つ王女だからです。もう易々と陰謀に呑まれたりもしません。早く従姉妹をやっつけて、安心して皇子を生んで欲しいです。
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