第一王子カインに密かな恋心を抱いていた、商人上がりの貴族令嬢ハンナ。身分違いと諦めていた彼女に舞い込んだのは、カインとの結婚の話だった。優しく気品溢れる彼となら、温かい家庭を築いていける――そう信じていた。しかし結婚式の夜、引き寄せられた腕の中で告げられたのは「君を愛することは決してない」という冷徹な拒絶。最愛の人からの非情な一言に悲しみに暮れるハンナ。それでもハンナはカインへの思いを胸に秘め、自分の夢のためそして国の発展のために王妃の務めを果たそうと前を向くことを決意する。その健気で真っ直ぐな姿を見つめるうちに、冷徹だったカインの心も少しずつ揺らぎ始めていき……。