幽霊・育郎との一風変わった同居生活にも慣れた前田。
人との距離を保ってきたはずなのに、マイペースで無遠慮な育郎や、
陽気な隣人・桜に振り回されている。
そんなある日、前田の前に現れたのは、高校時代の先輩・英一。
かつて恋人同士だったが、裏切られ、深い傷を負った相手だった。
許せないはずなのに、変わらぬ笑顔の裏に見え隠れする孤独に、突き放すこともできずに揺れる前田。
そんな中、いつもそばにいたはずの育郎の姿が消え、不安と焦燥が募っていく。
育郎を探して開けたドアの先にいたのは——。
高校時代の前田と英一を描いた番外短編も収録。