富む者はさらに富み、貧しい者はさらに搾取される。
過酷な資本主義社会の中で、『五百円奴隷』と揶揄される超低賃金バイト・宍戸薫は、その日も深夜まで続くサービス残業を終え、唯一の楽しみである趣味の路上スケッチに没頭していた。そんな薫の前に突如現れたのは、全身総額1000万の自称ギャラリスト・加賀谷牧人。
薫のスケッチを見た牧人は、「大金持ちになれる」と豪語するも、当の薫には芸術の知識も技術もない。
しかし牧人は、“ただの便器”にさえ億の値がつく「現代アート」ならば、やり方次第で誰もが億万長者になれると言う。
――果たして超底辺の薫は、金持ちの道楽で回るその世界で、搾取された資本を取り戻すことができるのか?
芸術×金の裏舞台を描く、衝撃の“成り上がり”アートストーリー!