シングルマザーのΩ・中山紗雪は、幼い娘と二人、貧しくも支え合う生活を送っていた。かつて抑制剤で本能を抑えながらバイトに励んでいた紗雪は、ある夜、名も知らぬ男性に触れた瞬間、想定外の強烈なヒートに襲われる。運命の番への淡い憧れと、心を病み「αに人生を縛られていた」母の姿を見て育った恐怖、その狭間で、紗雪は何も告げずに彼の前から去った。そして、最愛の娘を授かった。工場閉鎖をきっかけに現れた本社代表・鷹野宗一郎は、あの夜の相手であり、娘の父だった。傲慢で冷たい態度に反発しながらも、娘を大切に想い、父として向き合う姿に心が揺れる紗雪。過去のトラウマ、すれ違う想い、元婚約者の執着――数々の障害が二人を引き裂こうとする中、宗一郎は告げる「もう二度と逃さない」「俺と向き合え、紗雪」。娘の幸せを願う母でありながら、傷つくことを恐れて彼を遠ざけようとする自分の身勝手さに気づく紗雪。理性では拒みたいのに、身体は彼を求めてしまう――庇護と溺愛に包まれ、三人が辿り着く「本当の家族」の形とは。運命の再会から始まる、オメガバースラブストーリー。