このレビューはネタバレを含みます▼
誰もが羨む大富豪の跡取りで容姿端麗・頭脳明晰・運動神経もよく腕っぷしも強い、更に紳士的な振る舞いで人格者とも思われていた真道(さねみち)は家業のグループ会社が倒産し、両親が夜逃げしてしまう。護衛も筋を通すためと主とともにいなくなったが、その子供たちであり真道の護衛役をしていた1歳上の朝涼と夏野も置いて行かれて高校生の3人は住むところさえ失い、残ってくれたのは真道が爺と呼ぶ目付役(?)のとぼけた老人のみ。
と、ほんの数ページでほぼ「詰んでる」状態から話が始まります。
真道はお坊ちゃまゆえに常識のないところもありますが、非常に頭がキレて裏表があり「それは卑怯なんでは?w」と思わせる手段で敵を排除したり取り込んだりしていきます。ある意味今日俺の三橋に近いですw(育ちのいい三橋というか……)但し、彼の表は「紳士たること」。と言っても男には厳しいのですがw、女性には転落人生になろうともとにかく優しく紳士として接します。
こんな何もかも失ったところからどうなるんだろうと思いますが、あっという間にしっかり生きる術を手に入れていくのが見事です。
そしていつものように悪党が出てきます。真道の家を破産に追い込まんだ黒幕も……。
この辺りはとにかく読んで確かめてみていただきたい。あと、真道は子供のころからいろんな意味で凄いので、ヒロインである朝涼が「弟みたいなもの」と言いつつ線を引く気持ちもわかります。
細かいところから大筋のストーリーまで面白いので、ぜひご一読を。タイトルの鼻っ柱が華っ柱なのは、真道らしさだなと思います(そして本当に鋼鉄ですw)。