舞台は(多分)大正から昭和初期の日本。
ほのかな少年の恋情、垣間見える複雑な家庭環境、白粉花の種の白さ、ガラスペンの脆さと鋭さ。著者によって精製されて画面の隅々まで敷き詰められ折り重なった美しさのイメージを楽しめます。
難解とか高尚とか
言われがちな著者作品、私自身内容について理解できているかというとそれは怪しいですが、美しいと感じて好きだと思うなら、それで良いのではないかと思っています。
最近の著者の絵柄よりも儚さを感じる、1994年の作品。
単行本未収録なので、ファンは必読。
また、たっぷり49ページでこのお値段なので、著者作品を読んだことのない方のお試しにも。
もっとみる▼