今風のBLではなくて、好きになっていく感じを優しい気持ちで自然に味わえる作品です。
読み終わってニッコリ出来る作家さんなので、期待は裏切られていないのですが、この作品の内容とは別な点で複雑な気持ちです。
「仲夜死上等」よりも今風の絵柄で
今風の設定を取り入れている気がしますが、その絵柄が(勝手な想像ですが)作家さんの優しくて素朴な人柄の良さを活かしてないかも?
この表紙の絵柄で手にした読み手が期待するものが、この作品の本当の魅力と一致しないことがありそうな気がするのです。
テーマにとり上げた仕事が魅力的に描かれていて、もし自分がノンケ男子で本当に同性を好きになって受け入れるとしたらこんな感じだろうなという説得力のある流れがとても良いのです。
だから、今風にしないでほんわかした良さがひと目でわかる絵柄のままで、流行りのえっちシーンはせっかくの内容の良さに対して足を引っ張っている(ゴメンナサイ)ので無しにして、作家さんのテイストをぎゅぎゅっと濃縮した作品をじっくり読みたいです。
この作家さんで未読の方には「仲夜死上等」(に入っている「お嫁にきてよ」「お嫁にいきます」)もオススメしたいです。
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