それぞれ違ったお話が4本収録された読み切り集。どれも可愛くてすっきりまとまっていて、気軽に読めて癒されて良いなと個人的には好きでした。
すっきりしすぎな印象もありますが、そこはあくまで読み切りなのでどの話もページ数が限られた中で展開するの
であっという間にくっついて終わりますが、それは仕方ないかなと思います。
私は表題作はそんなに好きではなく、収録されている2作目以降が好みでした。表題作以外は女の子目線の物語なので感情移入もしやすいと思います。
表題作が王子様(だと周りに思われている)な女の子に恋してしまって妄想してしまったりドキドキしちゃってる思春期男子の物語で、それはそれで良かったのですが…なぜこれを表題作に?とちょっと疑問だったのは私だけかな。表題作の作品紹介文を見て買うか考える方が多いと思うので、別のお話を推した方が買う人増えたんじゃないかなぁ〜…なんて余計なこと考えましたが、そこはまぁ好みの問題ですよね。
私は2番目に収録されていた、双子男子に双子と知らず相手を間違えて告白した女の子の話が好みでした。
どのお話も基本的に道筋は同じで、好きになる→何らかの誤解が生まれる→でも(短編なので)わりとすぐに誤解が解け、ハッピーエンド。という流れです。でもそれぞれお話もキャラの印象も違うので飽きずに読めました。
ここからが甘い展開が待っていそうなのになぁ……という後味を残してくれない感じが少し寂しく物足りなかったです。でもそれぞれのお話が良かったからこそ、もっと見たいと思わされたのだと思います。
誤解があっさり解決するから爽やかな漫画ですが、誤解がこじれていたら結構ハラハラ、ドロドロした長編にできたのでは…?と想像できてしまうようなネタが多かったです。誤解がこじれてエロ展開も含むようなこの人の長編漫画も読んでみたいな、と思いましたがこの作家さんは爽やかで真面目な漫画描きさんだからこそ良いんだろうなとも思います。
気になった方には普通にオススメしたい短編集コミックです。
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