甘い水 ２

警視庁特殊犯捜査係(SIT)配属。
神宮寺稔(29歳元SAT制圧班班長)×遠藤啓一(29歳元SAT指揮班)
誕生日は数日違いですが、遠藤の方が学年は1つ上なので、一応年下大型ワンコ攻めです。
神宮寺は遠藤のことが好きで、SITにも後を追ってきてるんです。でも、遠藤の方は色々な誤解が重なって神宮寺に嫌われてると思ってるし、苦手な後輩扱い。遠藤は実はSITの先輩の篠口さんからも好意を示されてます。(遠藤無自覚)
神宮寺の不器用なアピールと、遠藤の過去のトラウマからの恋愛下手が、読んでてどう転じていくのかが楽しいです！そして、立てこもり事件への突入シーンが見所!!DEAD LOCKのアクションシーンが好きな方はきっとこのシーン好きだと思う。お前の背中は俺が守る！的な。
そこからの初エチは壁の薄い寮内で声が漏れないように色々と、、、ここは読んで欲しい！！
田所くんや宮津さんとの同僚達とのやり取りも、イキイキとしてて好きです！
ただのお仕事BLではなく遠藤のトラウマが結構シリアスで、恋愛にも影響してます。1巻は、二人がくっつくまでのお話。

2巻では、神宮寺の大型ワンコ化が止まりません(笑)藤にも「お前犬みたいだな」とか言われてます。
神宮寺の必至さが、年下ワンコ攻好きにはたまりません！ある事件から篠口さんの過去のトラウマも分かります。そして、ついに遠藤のトラウマに神宮寺が迫る事に！この事がきっかけで、遠藤と篠口さんとの関係にも答えがでます。
そして、見所は温泉旅館人質立てこもり事件。2班の総力戦、各キャラ皆が一生懸命で格好良かった。1巻と違い、今回二人は個々の戦いだったこと。離れていてもお互いの存在に力をもらい、励まされている姿が良かった！神宮寺の土壇場での作戦変更は、たったの数行なんですが、さすが元SATの制圧班リーダー!!遠藤が人質の子を励ますのにかけた言葉が？！事件解決後の二人の会話に感動しました。

相変わらずのSITメンバー達との軽口も楽しめて、心に迫るシリアスな場面もあり、お仕事シーンは格好良い、本当に大好きな作品です！

この二人のSAT時代がチラっと出てるのが、「天使のささやき1,2」。こちらもオススメ。

（小説、単品で読めます）

警察独身寮シリーズ。
発刊順だと、
＜天使のささやき→甘い水→甘い水2→Zwei→天使のささやき2→墨と雪＞
みたい。

スピンオフだったようで本作から読んでしまいましたが、全然問題ありませんでした。
（むしろ1作目天使のささやき2巻は本作の後で書かれており、そのおまけ後日談にはこの2人も出てきてたので、先にこちらを読んでて良かった～と思ったくらい）

2巻まであるけど、1巻で一応の完結なので1冊だけでも読めます。
でも、この2人はこの先の話も欲しい～。
って思ったところに2巻があったので嬉しかった！

低評価もあって合わない方もいるようですが、私は好きでした！
初の作者さんでしたが、大当たり！
警察ものとかそんなに惹かれないんだけど、これは良い！

まず文章が好きです。
取材力が高いのか、BLにままある矛盾や幼稚な展開がないので、読んでて違和感がない。
そして何が良いってストーリーはドシリアスで実は重い話でもあるんだけど、キャラが楽しくて読み心地が軽快で楽しい。

主人公が頭良いのに天然単純でマイペース加減が最高（笑）。
毛嫌いしていたガタイの良い男前なモテ後輩が、これまた女に困らなかったくせに学生のようなまっすぐな想い。
この2人の凸凹加減と関係の変化が、読んでてニマニマしたくなるほど楽しかったです。

主人公だけでなく周りも味ある濃いキャラで、体育会系らしい上下関係でのからかいの掛け合い会話が絶妙で面白かった。

タイトルの意味は2巻でわかります。
1巻では軽快さが楽しいですがお話の意味は2巻で深まります。
すごく好きな2人だったので、3巻も欲しいです！
作者さん、ぜひ続刊書いてください！

1作目の天使のささやきでは、マイペース遠藤の過去がちょろっと出てきます。

＊本作が好きだった方には、シリーズ別ですが作者さんの特殊部隊SATシリーズ（饒舌に夜を騙れ）も超オススメです！
読み心地が似ています。

『天使のささやき』も良かったですが、こちらもイイです。峯神がそうであったように、今回も遠藤の背負った過去が辛くて重いです。その他にも帰国子女というオプションも加わって、前作以上にキャラ設定とＬ描写が魅力的でした。そんな遠藤に寄り添い振り回される神宮寺も健気で、シリーズで一番好きなカップルです。ケンカップルや不憫受けも好きですし、警察ものの中でもエリート部署のSATとかSITとか付加価値が加わって、カッコ良さに輪がかかっていて最高でした。タイトルの『甘い水』に繋がる話、二人から求愛を受けて神宮寺を選んだ理由、遠藤を通して倫理観みたいなものを考えさせられた気がします。「愛する者が死に直面した時にどうするか？どうしてほしいか？」…正解はないと思います。でも遠藤には明確な答えがあって、心情を吐露する場面は心がヒリヒリしました。そんな遠藤が全てを懸けられる相手を選んだ、選べた時には心から安堵しました。SITという常に命を張る任務の中での緊迫感、篠口との駆け引きというか心理戦などにも興奮しました。