小さなカフェで20歳まで生きられるか、残りが知れない日々を毎日、その時を大事に生きようとしている真雪が健気でした。愛し愛された人との記憶と傍にいるどころか一度も会うことさえ叶わぬ我が子だけを支えに──真雪のもつ雰囲気とお話の内容、イラストが
マッチしていると思います。この作家さんのオメガバースは、孤独世界から愛に満ち溢れた時間を経て一瞬でどん底へ突き落とされ、最後は最愛のαと最愛の子供と幸せになると言うのが定説..というか、そんな流れが多く、今回も例に漏れずそんなお話でした。辛い部分があっても最後は大団円で終わることが判っているので安心して読めます。
既に読んだお話よりお子がちょっと乱暴で苛っとする所がありました。が、それはきっと、産みの親(Ω)の手で育てていないせいかなと思いました。他作品のお子は産みの親に似て控えめで可愛らしい印象を受けます。
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