個人的に道徳の教科書みたいだな、と。耳に痛し。イエス様は言いました。「罪の無い者だけが石を投げよ」
『アンダースタンド』つちのこを探す男子高校生ハリーとそのクラスメートの女子まなみ。時々渡部。誰だってハリーだったときもあるし、まなみだった
ときもあるし、渡部だったときもあるのでは。人を笑うより笑われた方がマシだと思うようになった。果たして傷付けるより傷付けられた方がマシだといつ気付いたんだったか。
『リバース』毎日殺し屋の男の夢を見る女性。どうやら男も自分の夢を見ているようで…。殺し屋稼業も楽じゃないけど現代社会を闘うのも楽じゃないぜ。
『フィッシュスケール』高校の時好きだった人が同じ東京にいると知って…。自分だけが好きな人の助けになれる。甘美なそれがどんどん苦くなる感じが切ない。主人公は自虐めいてるけど、褒めたい気持ちになった。一生に一度のそれは、高校の時頑張ったからだと思ったよ。
『マイガール』地の底からドクサレドモが湧き出るケガレチで柵の番人を担うイミベモリ。町を守っているのに町の人から忌み嫌われている。そんな彼と彼が作った少女の物語とその顛末。
『ブリード』地球を取り戻す戦いの兵器であるドラゴンを育成する牧場で働く主人公。主人公は自分が育てるドラゴンに特別な愛情を注いでいて…。竜騎士が主人公に突きつける言葉に耳が痛い。眼前に突き付けられたエゴに何をどう返せばいいか分からない。情けないが、とりあえず口をつぐむ。すみません。
『レインキャット』雨の日、"ご事情のある人"を拾った主人公。人生第2の不覚なり。どうやら修理が得意なその子。恥をかくってなんだ。何でそれが恥なんだ。それを恥と思った自分が恥ずかしい、そんな経験は誰にでもあるのでは。くっそー!!ラストの明るさに救われました。
『インソムニア』パン屋のゾンビは不眠症。生まれた時からゾンビだったわけじゃないから苦しいんだ。途中嫌なこともあるけれど、やっぱり終わり方が優しい。優しいところもあるから人って良いね。
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