過去に辛い思いをして恋愛に対して臆病になってしまった育。
そんなある日猫を救おうとしていた弘樹に出会い、猫を自分が引き取るというと彼が頻繁に自宅にくる様になって、弘樹から仄かな好意を感じていた育は告白されてOKしてしまう。最初は幸せだった
・・けど、彼の母親からの反対にあい一度は別れを告げるが、弘樹は育を追って来てくれた。
でも、育は弘樹に人としての幸せを掴んで生きて欲しいと願い、悩んだ末彼に告げると、いつからそう考えていたと問われ、同居始めてちょっとしてからずっとと答えたら、いいよ、別れようという。
この時の弘樹の気持ちも辛かったし、育も彼を好きで彼が幸せに暮らせるならばと自分の気持ちを押し殺して告げていたので、とても切なかったです。
育は最後まで好きな人とは添い遂げられないんだなと。
でも、弘樹は最後の賭けに出た。飼い猫の首輪に新幹線の発車時刻を書いたメモを付けて、それに気がつかなければ、自分が育をか んきんしに戻る覚悟だったという。
冗談だったかもしれないし、それ位をする覚悟が本当にあったのかもしれない。
弘樹にとっても育は添い遂げたい相手だったし、育にとっても弘樹は最後の恋にしたかったし添い遂げたかった。それだけの覚悟をしていた相手だったんですよね。
作者さんのファンで、作者さん買いだったのですが、とても読み応えがある作品でした。安定の良さがある作品でした。
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