このレビューはネタバレを含みます▼
偏見や偽善に満ちた世の中をトーカ・ムトーカの存在する世界を舞台にすることでわかりやすく表現している作品ですね。
私は日本よりも海外での生活の方が長い人間でアジアンであるというだけで度々差別を受けてきた経験があるので、こういう作品を読むと差別される側の気持ちに共感しながら読んでしまうので正直気が滅入ってしまうんですよね〜😅
本作ではヒロインが頭花を失い差別される側を経験したことにより色々なことに気付かされるという物語としては美しい展開ですが、実際の世の中で差別する側が差別される側をそんな風に理解する機会がもしあったとしても皆がヒロインのように自分の行いや心を悔い改めるわけでもないのだろうな〜(そうなってしまった自分を憐れむだけのそうなってなお偏見に満ちたままの人が多そう・・・💦)なんて野暮なことを考えてしまった私です😑
実際に差別を受けたことにより差別のない世の中になって欲しいと願う気持ちは一層強まった一方で、差別してくる人の気持ちを1ミリも考えていない悪意ある人々を目の当たりにしてきたことで、こりゃ一生なくならないな・・・と痛感している自分もいるので、こういう差別を扱ったちょっと美談めいた作品には素直に感動できない自分がいたりします😔