高校からの腐れ縁で今は同じアパートの隣人同士の二人が、友情と恋の間で揺れ動くお話。
高校時代に一目惚れしてから10年ずっと左京に片想いをしている右山と、面倒見のいい右山に何かと世話を焼いてもらう左京。長い間親友だった二人が、自分の名前を呼
びながら一人でする右山を左京が見てしまったことから少しずつ関係が変化していく様子を丁寧に描いています。
好きだからこそ親友としての関係性を大事にしたい右山、親友だからこそ性的な欲情を持ち始めた自分に戸惑う左京。気まずさはあっても嫌悪感がないのは伝わっているのに、一進一退を繰り返す二人がもどかしいです。でも、10年も想い続け親友として側にいる権利を獲得した右山にとって、急に熱を上げ始めた左京の気持ちを簡単に信じることが出来ないのは、ツライけど何となく理解できます。それくらい右山にとって左京が全てなんですが、左京がそんな右山の気持ちを良く理解して受け入れようとしているということを右山が分かっていないので、最後の最後まで二人の関係はこじれます。焦れったさ満載ですが、そこにこそお互いの気持ちの本気度が見えるし、平然としようとする二人からは男同士の熱い友情が伝わってきます。
恋と友情の間で揺れ動き、恋と友情の両方を手に入れた左右コンビ、最高に面白かったです。
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