四十路の映像ディレクターと一夜限りで出会った相手が恋愛するお話。
最初は偶然の出会いだったとはいえ、まさか同じ業界の人で自分に憧れていて、まさか自分の会社に転職してくるなんて、相当気まずかっただろうなと思いました。真波がメンタル弱々系のウ
ジウジな四十路なので、メンタル強くて真っ直ぐで社交的な雄大は相容れるかどうかは別としてある意味とても眩しく見えたのではと感じました。大体真波は物事をマイナスに考え過ぎです。四十路なんて男としての魅力にいい具合に脂がのってくる頃なのに、自分をおじさんだと決めつけて何もしようとしないなんてもったいないと思いました。トラウマと呼んでいる出来事もゲイに対する理解がない人の行動としては一般的で、盛大に振られた訳でもないのにちょっと大げさかなと感じます。ただ、自分の思い違いのせいであんなにも深く傷付いてしまう真波の弱さを良く示しているとも思いました。年を取れば取る程、心は鈍感になり、心を動かすような相手には出会えなくなります。平穏に生きたいという気持ちは身に沁みるほど分かりますが、そんな相手に出会えたのならもっともっとぶつかってほしかったです。とはいえ、この真波のウジウジ具合と雄大の押すべきか引くべきか迷走してる焦れったさが切なくてとても良かったです。最後の描き下ろしのポケベル14106はオシャレな表現でした。
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