神の使いである天使・サハロは、悪を退治するために地上へ降り立ったが、悪の罠にかかってしまう。 一瞬悪に同情してしまったがために翼を失い、地上に縛られてしまった。 再び悪が現れるのを数百年待ったが、いつまでたっても悪が現れることはなかった。ある日、神は悪を捜し出し、サハロは悪が宿ったと思われる人間・ヤニックを見つける。 悪が目覚めないように、ヤニックがこの地で人として死ぬことを願い、監視する日々。 しかし、彼は不思議なことに安定した人生を歩むことができず、茨の道に進んでしまう…。ヤニックを監視して数年が経った。ヤニックには「50ウィートの男」という異名が付いていた。「もしかして怖いんですか?一度寝たら病みつきになりそうで。確かに毎晩5千ウィートなんて11ヵ月で家一つ買えますもんね」そう言って慣れない男娼を演じながら挑発してくる男。もっと変なのは、そんな彼に惹かれている私ではないだろうか。─神の目を避けた海の上で、邪な悪に出会った。