本能寺の変は旧暦6月2日だが実は1日の夜半つまり新月だった。新月は月が出っていないつまり真っ暗なのだ...明かりが発達していない時代には新月は恐ろしく暗い。このことは歴史を見る重要な観点を教えてくれた。今作は12世紀の英国つまり中世、現代の
作者がなぜ中世を舞台としたか、読み手もタイムスリップしなければヒストリカルはお話しとしては面白くないし、だからこそヒストリカルファンは楽しめると私は思っている。科学的なことより経験的な、そして迷信的な知識が多くはびこった中世は今から考えたらおかしいことだらけ、そしてルールに縛られ身動きができないことからドラマが生まれる。本作もそのいい例だと思う。この1巻目で中世の考え方を披露し、読み手を誘ったお話しは2巻でどんな結末を迎えるのだろうか。できれば「面白かった」という感想で終わりたい。
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