このレビューはネタバレを含みます▼
「醜悪公」と呼ばれるラミリオが想像以上の美少女ルクレツィアに対して取り乱すサマが可愛くて面白いです。ボスコとの戯れも楽しいです。
ただ、ルクレツィアに闇を感じます。どんな辛いことがあっても「試練」と受け入れることは素晴らしいことだけれど自己犠牲というかなんでも受け入れてしまうところが結局元婚約者をダメ男にしてしまった要因でもあるのでは?と心配になります。嫌がらせをする妹にもちろん非はあるけれど「お姉ちゃん(ルクレツィア)って何考えているのかわからなくて気持ち悪い」っていう場面が何度かありますがある意味同意。妹に婚約者を取られても「私が支える」と教育係を買って出たり・・・。もちろん妹・元婚約者が悪いのはわかっているけど。はたからみたらルクレツィアが闇に感じます。人間できているというか出来すぎているというか。長い間虐げられてきた故の人物像として上手く表現されているなぁと思ってみています。
物語とは別に背景が丁寧にかかれていて好印象です。馬車の装飾も細かく、ラミリオとルクレツィアが会った場面でも噴水が背景にあり、立派な建物の描写だけでは伝わりきらない建物の豪華さが感じられました。
この先が気になります。