分冊版でこの作品を知って、絵と、試し読みの感じが気に入っていて、単行本になったら購入しようって決めてたんだけど、やっぱり購入して良かった!
まず、清がほんとに可愛いし、正嗣様も優しくてカッコイイ。
2人が一緒にいるのは、読者の私から見て
も本当にお似合い。
なにより、私が一番清を好きだなぁと思ったのは、正嗣様に連れ出してもらうまでに居た遊郭での清を取り巻く全てに対して、清が心を飲み込まれなかったこと。
楼主は清を自分のモノにならなかった母親代わりにしたいから、力で言うことを聞かせていたけど、私も何作品か気に入って追っているお話しがあるけど、最近流行っている虐げられる主人公たちのお話とは違っていて、清は、全く無いわけではないけど、自分なんてって思いすぎていない。
虐げられつづけたら、自己肯定感が低くなるのは経験していなくても想像はつくけれども、大体、どの作品でもそれが原因でこじれたりするよね。
あれは見ているこっちも、いきすぎるとちょっとキーッ!!ってする時あるから。
清はその中でも光を自分で探そうと、強くいられる子。
暗い気持ちに飲み込まれそうになっても、自分でちゃんと戻して、気持ちを頑張って伝えられる子。
そこがすごく良かったし、清が虐げられているような描写をあまりしっかりとページを使わずに読者にわかるようにしていたのも良かった。
ああいうシーンって、しっかり読まされるとけっこうこっちも心にくるから。
だからこそ、その後に主人公が報われていくのがより一層嬉しく思うっていうのもわかってはいるんだけど。
読後はなんだか暖かい気持ちになるお話し。
2人のほのぼのした感じ、ホントに好きだなぁ。
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