小説家、澤岡夜慧の家に一人の書生が下宿することになった。
彼の名は、高槻千大。地方の裕福な農家の次男坊。
彼の下宿期間は五年。
二十歳となれば就職の為、この家を巣立っていくことが決まっていた。
そんな彼は夜慧の書く小説に興味があるらしい。
まだ年若い千大に夜慧は一つの約束をする。
『十九になったら』
それは大人向けの内容であるからこその言葉であったが、
千大の願いは違うところにあったようで――…?
四年の月日を下宿人と大家として過ごした二人の最後の一年は、
知らぬうちに甘やかに、けれどもちょっぴり、重くなってゆく。
年下執着下宿人×たおやか小説家の
過去と今がきらきらとエモーショナルに絡み合う和モダン浪漫BL