素晴しかった。
現代の時代マンガにありがちな歴史の言葉や身分、暮らしやしきたりなどの再現が浅い点が、この本にはない。
近頃の人は書道の手が素晴しいとそれだけで立身できこぞって奥が求めて招いた知識すらなくそれらの関係性、尊敬や師弟関係に準
ずるものを描く素養もない。信心がないから神仏的な動きがどれ程重要に左右する時代だったか理解できないから踏み込んで書かれる事がない。ボロ屋を見た事が無いから自然にはかけない。田畑や道がほ場整備された形になる。そも農民がでてこない。ありふれた町民の体型がボロボロだったり猫背だったりガリガリだったりという体型で表現されず現代人と同じ感覚で描かれる。こういった言葉遣いすら頭の中で描ききられる事はできない。
今のなんちゃって時代物はすっかり言葉遣いを現代の友達のようなものでかくようになってますから、このマンガのように言葉遣いがしっかりと変換してあるとまるでその時代の世界観にどっぷりひたらせてもらえる。
全国の図書館においてほしい。
ただひとつ…何故タイトルだけが時代マンガにそぐわぬイシュタルなのか。惜しい。
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