パパは悪い男
」のレビュー

パパは悪い男

柚北まち子

短編集

ネタバレ
2018年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 短編集で4つのお話が収録されてます。多少の物足りなさはありますが、どれも楽しく読めました。
「パパは悪い男」
大学生の卓が好きなのは友達のお父さん。パパさんが息子に構うのが羨ましかった卓だけど、これは恋愛感情だと意識した途端にパパさんに気持ちを見透かされて、流されるままHしてしまう。離婚調停中に息子の友達に手を出すパパさんは確かに悪い男だけど、パパさんの明るいキャラクターのせいか嫌な感じはしませんでした。このお話だけ続編がありますが、パパさんの孤独を感じて切なかった。二人でずっと一緒に、幸せになって欲しいです。
「からだコントロール」
5年彼女がいない古賀は、彼女を作らない理由を自分と同じゲイだからかと思った後輩城野に告白される。それは勘違いだったけど、一度だけ試して欲しいと懇願されて…というお話。押しに弱い先輩×可愛い顔して強引な後輩です。軽く読めるけど古賀のトラウマが地味にひどい。男相手の方が安心してHできそうでいろいろ相性が良さそうな二人です。
「告白ゲージ」
幼馴染みで中小企業の息子だいすけ×市長の息子ひろ。このお話はちょっと好きになれませんでした。ツンデレもツンが過ぎると可愛くないというか、昔も今も拗れた原因はひろなのになにもしないで身勝手すぎる。ひろのどこが好きなのかいまいち共感できなかった。
「少年開花-惑いの床-」
華族の青年智晴×美しい書生かおる。口をきかない謎の美少年かおるは、実は田舎出身で訛りがひどくて人と話すことを禁じられていた。それを知っても智晴はかおるに惹かれ…というお話。これは好きでした。智晴は好青年だしかおるも素直ないい子です。方言ものはいくつか読んでますが、かおるの訛りはなかなかパンチが効いてます(笑)後継問題がどうなるのか気になるけど、爽やかで応援したくなる二人でした。
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