このレビューはネタバレを含みます▼
※「ショートケーキ…」のネタバレも含みます。
「ショートケーキ…」のレビューで他の方も仰ってましたが、前作の読後は私もラストについてちょっと「…んー…」と思っていました。
しかし、こちらを読んで敢えて「同じテーマで2種類のハッピーエンド」を描かれたのかな?と思いました。
この世を去るその瞬間まで、愛する人が傍に居てくれること
愛する人の最後を看取り、その後の務めを終えると同時に後を追えること
半永久的に愛する人と共に静かに穏やかに暮らしていけること
そのどれもが至福のハッピーエンドであり、夫々のドールの性格を考えると
南里とシンにはお伽噺のようなハッピーエンドが
アベちんと高嶺には痛みを伴うけれども別れのあるハッピーエンドが合っていると思います。
本作の方が最後に2人とも亡くなってしまう分、悲しみを伴いますが
これがこの2人にとって一番の幸せな形である事は、読んだ全ての人に伝わるので
辛い終わりではありませんでした。
…でも、できればリョウくん辺りに高嶺を見つけて貰って
高嶺の記憶チップをアベちんと一緒のお墓に入れて上げて欲しいなぁ(泣)