ザ・ハーレクインコミックスでございます。

伯爵の花嫁を読み終えたところ。
結婚しちゃった、という感じで、お互いの事を知りません。お義母さん意地悪、夫は不在がち、義弟との仲を勘ぐられました。言っても聞き入れてくれません。とまぁ、いろいろあって、家を飛び出したものの、彼は追いかけて来ず、すわ正式離婚か、と思いきや、それを辛うじて回避。ヒロインは今も忘れられず好き。
互いに、特に家の事を妻は知らなさすぎ、夫は知らせなさすぎ。義弟の秘密は妻だけが知ってると。フーッと気が抜けて、結婚ってなんだっけ！？、と目眩がー。
読者の中には、彼を我子と知ってからの態度豹変に顔をしかめる人も居るか知れないが、きちんと愛し可愛がれる人物で良かった。我が子なのにいまいちな愛情しか持ち合わせない人間もいる世の中だから。

憎しみが情熱に変わるとき、鉄鋼王アンヘロ、というから、これもスペインテイスト。セクハラの被害者がひどい二次被害、HQで出くわすとこちら読み手の正義感の火が焚き付けられる。しかし、自分が男性として相手にされないとなるとひどくあたる男性少なくはないし、悪いのはあっちなのにこっちがいたたまれなくなるという、日本でもどこでもあるんだなぁ、みたいな妙な感心も。
このヒロイン、しっかり勉強して就活も最初は嬉しい職場を得たと喜んだろうと思うと、アンヘロそっちのけで、ヒロインの醜聞を作り出したそっちに鉄槌が欲しくなる。早くからメインキャラは相手に関心ありまくりだしで話の方向そっち、ヒロインの名誉回復と会社内だ貶められた社会的信用の挽回を何とかして、との気持ちが読んでるこちらは先行。
アンヘロが麻生先生の作品中のメインでは比較的年若くみえて、珍しい気がする。

条件付きの結婚は、ゴージャスな実業家描写が、いかにも麻生先生のゴージャスな世界を映して、それはそれでお約束のように理解しやすい世界。
これまたHQに多い、父親がやらかして娘にとばっちりのストーリー。
犯罪臭さは弱く、ヒロインと彼とは前から意識してしまう特別な縁を感じあっている。この微妙なつかず離れつがよい。

「憎しみー」も、この「条件ー」も、他の女とちょっと違うヒロインにかれが夢中になる、というストーリー。アッサリ陥落に拍子抜けするも、愛されるっていいなぁ、と思えるところもあって、良かった。

「条件ー」は5、他2作が共に4、と他の方が高評価の中、すみませんが全体で4とさせて欲しい。。