太陽が見ている(かもしれないから)
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太陽が見ている(かもしれないから)

いくえみ綾

何回も読んでしまう

ネタバレ
2018年7月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ハッピーエンドで終わる作品は沢山あれど、こんなに何回も登場人物の心情を想像して読む作品はなかなか無いです。楡の気持ちが作品の中であまり語られてないからですかね。

最終巻は、楡の安心した表情が印象的でした。岬の前ならお父さんの話も普通に何でもできるし、気を使う事なく本当の自分を出して幸せに生きていけますね。

日帆には、全く触らせなかったフラットハウスに岬にはすぐ一緒に暮らしたいと言った所が特別感があって本当に良かったです。

日帆は、岬がいないのを分かって何度も楡の家に行ったり、岬からのプレゼントと知りながら楡の意見を聞かずに捨てようとしたり、フリマの時も楡は日帆の家にいるってわざわざ岬に話したり、別れてからも楡と岬がやっと気持ちが通じたかと思ったら、タイミングよく岬を呼び出したり(これは偶然だけど)…。どうしてもあざとく感じて、好きになれませんでした。

岬がフラットハウスの窓を割ってしまった時に、それまで抑えていた岬と楡の色々な気持ちが出てきたように思います。割って良かった。でも4年は長い月日ですね。

二人の幸せな姿にホッとしましたが、もっともっと、楡と岬を見たかった。
最後の表紙も楡と岬の二人が良かったな〜。3人も素敵ですけど、せめて真ん中に岬か楡を〜。
でも、楡と岬endなので良しとします。
そして飯島弟、サイコーでした。
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