拝啓、兄さん様
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拝啓、兄さん様

田倉トヲル

表題作のみ。兄への想いに切なく揺らぐ心。

2018年8月28日
表題作+描き下ろし収録。実の兄弟もの。夏の季節のお話で今読むのにぴったりな作品。淡い幼い想いの行方。「こいものがたり」が凄く良かったので作者買い。

「拝啓、兄さん様」全5話
高校1年生の豊と、年の離れた兄・稔のお話。家を離れてからずっと手紙で繋がっていた大好きな兄が8年ぶりに帰省して…。1990年設定。携帯もまだないアナログ感がいい。兄を慕う想いはただの兄離れできない気持ちなのか、それとも…。淡く優しい幼い恋心が瑞々しい。実兄弟ものだけど、爽やかで甘酸っぱいテイスト。二人の可愛らしい仕草にキュンとしてしまう。揺れ動く二人の心理描写や、漂う透明感がすごく好み。キスのみ。

「その後の日々」描き下ろし6ページ
いいこと思いついた兄。

「あとがき」1ページ
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