花咲ける青少年 特別編
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花咲ける青少年 特別編

樹なつみ

特に2巻

ネタバレ
2018年9月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 若かりし頃のハリーの回とクインザの回がいちおしです。本編では達観してもはや大ボスのような存在感のハリーでしたが、花鹿の母となるキティとの出会いを描いた2巻。「みっともなく」も、「あのバーンズワースのハリー」がキティへの感情を爆発させるあのシーン、素敵です。
そして王宮のやり方全てを知り尽くし、ルマティを王にするために汚いことは全て自分でやり、ルマティにのみ絶対的に服従する酷薄クインザ。ほんとクインザは美しくも怖ろしい。
ルマティにとってクインザはよりどころであり、唯一無二の存在であったことがよくわかる。でもあのクインザは今はいない。切ない!切ないなぁ。という2巻でした。でも、三巻で立人が、世界にひとつだけ真にこころを許せる場所、と表現したように、ルマティにとってかけがえのない存在ができたことは救いでした。
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