春は君にささやく
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春は君にささやく

木下けい子

ごはんは大事

ネタバレ
2018年9月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表題作のみ。怪我で打ち込んできたスポーツを続けられなくなった真面目でまっすぐな年下攻めと、過去の経験から諦観・老成しているゲイのほだされ受け。現実を突きつけられた辛い時期に、おいしい食事を作る押し付けがましくない受けに出会った攻めが受けに惹かれる過程が丁寧で、年の離れた若い攻めに一歩引いた態度で接する受けの心情も自然。攻めがすごく真面目なので、体だけのはっきりしない関係をズルズル続けるのには少し違和感がありましたが、スポーツで発散できなくなった&年相応と考えれば納得できないこともないです。受けが表面上は中々なびかないし、攻めの一途さが健気なので、にじみ出るような受けの「好き」に対する「愛しとう」の場面は感じ入ってしまいました。

見えない角度で修正なし。
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