ひみつの小説家
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ひみつの小説家

仲村つばき/藤ヶ咲

あたたかい気持ちになる

ネタバレ
2018年9月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ ほっこり温かく、じーんと涙ぐんでしまうお話でした。覆面作家のセシリアは家族に裏切られ過酷な環境で生きてきて、人を愛することをまだ知りません。軍人のクラウスは初陣で親友を失ってから人と深く付き合うことを避けています。そんな二人が偽装結婚して、本という媒体を通じて少しずつ心を通わせ、互いに足りないところを補い支え合い、本当の夫婦になっていくお話。セシリアとクラウスを結び付けた元旦那様ヒースがとてもかっこいい。お話ではすでに亡くなっていて遺言状でしか出てこないのに、存在感が大きいです。セシリアの夢はクラウスが、クラウスの夢はセシリアが叶えてくれるだろう、と書かれていた最後の遺言状には感動しました。二人に対する愛情で溢れています。セオの大ファンであるクラウスが、いつセオの正体がセシリアだと知るのかドキドキしました!正体を知らずセオを誉めまくるクラウスに、セシリアがこっそり照れているのが可愛い。ジャンルにTLとありますが、全くそういう描写はありません。匂わす程度で健全です。ほっこりするとても素敵なお話でした。
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