このレビューはネタバレを含みます▼
とにかく美しいです。
美しいものを眺めて幸せな気分になります。
美形(デザイナー?経営者?)×眼鏡(図書館員)です。
美形と平凡がそこにいたら美形攻・平凡受!という方に向いています。二人とも体格に差がなく、攻が女性的な美しさを持つ男性なので、この指向は重要であると考えます。
初めは受視点と攻視点が交互ですが、後半は主に攻視点です。外見的には一見攻がミステリアスですが、その実内面は受がミステリアスです。
さらさらと日常が流れていく、日常なのにどこか不思議な雰囲気を纏った作品です。
ストーリーにはあまり起伏はありません。ですが、引き込まれます。人間関係というのは、この物語のように、時に曖昧に、いつの間にか変化していくものだと思います。たとえ、深い事情が潜在していても。ゆえに、共感を覚えました。
まるで静かな映像作品か小説のような雰囲気で展開します。私はこういった雰囲気の作品は好きですが、そうでない方も居るでしょう。試し読みをお勧めします。
絵柄はとにかく美しいです。素敵です。
美形だけでなく老若男女さまざまな外見の人物を描き分けており、画力の高さを感じます。
受の父親の、若かりしころのスリムさと、現在のおじさん体型の変化に、ふふっとなりました。