侯爵令息は意地っ張りな令嬢をかわいがりたくて仕方ない
山野辺りり/ことね壱花
このレビューはネタバレを含みます▼
290ページぐらいあったけれど、面白くてあっという間に読んでしまいました。感情を抑えることに長けた意地っ張りで生真面目なヒロインが、酒が入るとあんな陽気になって言動も素直になるのが可愛くて、そしていじらしかったです。どうしようもない思いをずっと抑え込んでいたんだなぁと、改めて元婚約者と親友の仕打ちに憤りを感じました。ヒーローも言ってましたが、屑ですね、ほんとに。ヒーローの二人に対する容赦のない言い様にヒロインと共にすっきりしました。そして堅くなで生真面目なところも、酔って素直になるところも全部可愛いと言動で伝えてくるヒーローに、自己嫌悪になっていたヒロインは救われたのだと思う。ヒーロー全く遊び人ではないし、めちゃめちゃ溺愛してるし、ちょっと強引なところもかっこいい!好きになってしまったヒロインを手に入れる為に、酒の力も利用し悪巧みするヒーローに腹黒さを感じるけど、それがまた魅力的です。真面目で恥ずかしがりなところを残しつつ、ヒーローに翻弄されながらも素直になっていくヒロインが可愛い。そしてその可愛さに余計やられて逆に翻弄されてしまっているヒーローも可愛い。ヒロインを小悪魔だと称してしまうヒーローの気持ちも分かります(笑)大きな事件や山場はなくドキドキハラハラには欠けるけど、可愛らしくて面白かったです。元凶の二人もうまくいかなかったようで、良かった。
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