愛は罪深き夜の幻
」のレビュー

愛は罪深き夜の幻

高岡ミズミ/竹美家らら

執着が足りない

ネタバレ
2018年11月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 淡々とした文体で物足りなさはありますが、攻めの傲慢さや腹黒さがストーリーを押し広げたり引き締めたりしていて面白かったです。復讐モノかと思えばそうではなく言葉や行為の端々に優しさが溢れ、この攻めどんだけ受けの事好きなんだ、どんだけ執着してんだと楽しく読ませて頂いたのですが、でも途中から果たしてこれは恋愛感情なのかなと疑問を持ちました。攻めは父親への嫉妬から暴走してしまったようにも思えるし、受けの方も過去を清算し答えを出しただけのようにも思える。10年前の攻めの父親の問いかけに改めて答えを出し自分の信じたものにけじめをつける流れがなんか小難しかった。攻めもあれだけの暴挙に及んだのならそのまま突き進んで欲しかった。物足りなく感じました。折角同僚がいい感じに掻き回してくれたのだし、長年の想いを拗らせた単純な執着モノの方が私的には好みでした。
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