天国に手が届く
」のレビュー

天国に手が届く

夕映月子/木下けい子

「天国に手が届きそう」

ネタバレ
2019年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ タイトルがいい感じにカタチを変えながら何度も登場し、上手いなぁと感じ入りました。なんと、これが作者さんのデビュー作とは。
「天国に手が届く」は最初、山の頂きで感動する受の口ぐせで登場するのですが、攻は辛い過去のせいでその言葉があまり好きではありません。
でも終盤ではやっと幸せを感じた攻の口から発せられ、最後には再び受の口から、二人のこれからの長い人生の行く末として発せられます。ウマイです。
山岳モノですが、小難しい専門用語の使用は極力抑えられていますのでとても読みやすいです。
また、昔、高村薫さんの「マークスの山」を読んだ時にも感じたのですが、互いに命を預け合う登山仲間には計り知れない絆が生まれるのですね。それが今回、自然と二人が結ばれることにも繋がり、違和感なくハッピーエンドになるところも素晴らしいです。ぜひ読んでください‼︎
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