愛してるひとは誰ですか
」のレビュー

愛してるひとは誰ですか

麻生くま

良作……かな。

ネタバレ
2019年2月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ う~ん。嫌いじゃないですが、ときめきは少なかったです。そして切なさもほぼ無いかなぁ。
死んだお兄さんの親友と……と言う設定なので、お兄さんの死を主人公が重く抱え込んでいるとか、お兄さんとお兄さんの親友が深い仲だった過去があってどうしてもモヤモヤしてしまうとか、そういうどうにもならない感情が描かれているのかな?と思いながら読みましたが、勘違いはあれど、平和そのもので、あっさりくっ付いて、勘違いしても数日後には誤解が解けてスピード落着。もう少しこじれるとか、切なさに二人が揺れ動くとか、心の起伏が発生するような焦らしがあった方が、読み手としてはハラハラしたり感情移入して一緒に涙できるのだろうと思います。当て馬的キャラも出てくるけど、当て馬になり切らずにこれまたフェイドアウトで、盛り上がりそうで盛り上がらない。でも、主役二人は正直でストレートに想ったことを伝え合える二人なので、盛り上がりには欠けるけれど、不快感はないかな。仕事中にいたすのはどうかと思ったくらいです(^^;) あと、攻めキャラが20代後半の設定だけど、学生くらいの若さに見えるので、歳の差を感じさせませんでした。そこまで年の差がある設定にする必要があったのかな?あと、事故死しているお兄ちゃんの恋バナはあれで終わりなのだろうか?と気になったり。相手妻子持ちの相手だけど、キスしたらしいことを日記に書いてあって、絡んでくるのかな?と思った途端に、あっさり話題をぶった切ってイチャイチャタイムが始まるので、お兄ちゃんのエピソードもそこまででした。ちょっと肩透かしに感じることの多いストーリー展開だと思います。盛り上げるネタはごろごろ落ちているけれど、一番安全で最短のルートを主役二人が仲良く駆け抜ける印象です。
おまけ漫画の死亡したお兄ちゃん(幽霊)視点のエピソードがある意味一番面白かったかもしれません。もちろん、本編あってのオマケなので、オマケだけが面白かったと言いたいわけじゃないのですが……一番好きでした。
読みながら「わー。盛り上がらないなぁ~。買って損したかな?」と思いましたが、読了後は、「盛り上がりには欠けるけど、まぁ、嫌いじゃないかな」と購入を後悔はしませんでした。(クーポンで割引にできたこともあり)

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