このレビューはネタバレを含みます▼
好みのわかれる絵柄やキャラクターかな?……とは思います。
ただ、個人的には好みにバッチリ合ってしまっているので、堪りません。大好きです。
もう、作者買いですね。
☆5も、物語としての評価は3.8~4かなぁ。
でも、作者の笑いの方向性とテンポ、キャラクター等々、「めっちゃ好き」という気持ちと今後への期待を込めて☆を加算しております。
物語としては他でも目にすることのある設定です。
学生時代、恋人でも何でもないけど妙に気になる存在だった(?)相手が、金銭トラブルで窮地に立っていて、それを羽振りの良い状態になっている攻めが助けて、その代わりに下僕になれ……と。でも、実は受けの事が大好きで、一緒に居られるのが嬉しくて守りたくて頑張っちゃう、可愛い攻め君……という感じ。
受け君が、天然というか、素直で良い子で無防備で可愛いです。そしてそれを大切に囲っている攻め君もやっぱり可愛いです。聞かん坊っぽい横暴な物言いをするけれど、大好きなのが伝わってくるので、やっぱり可愛いな……と。
どうしてそこまで好きなのか……等、深くは掘り下げられていないのですが、小さい子が仲良くなっていくような、理屈じゃなく「こいつは俺の!」っていう感じが似合っているキャラクターだと感じました。浅いという人もいるのでしょうけど、そもそもシリアス路線ではなく、笑っちゃうセリフや場面も多々ある、ポップなテンポで進む作品なので、それを素直に楽しめば良いのかな……と。この辺り、好みが分かれると思います。重厚なストーリーではないです。でも、エロきゃ良いだろうという作品でもなく、エロを絡めつつ、笑いも、彼らなりの心情もあって、楽しめる作品に仕上がっていると思いました。エロもしっかり描かれています。
個人的には、「朝イチ」を「築地に合わせた」というやり取りが好きでした。不穏な流れだったりシリアスな流れを予想してしまいそうなページでスコーンと笑いが降ってくる感じが好きです。
重いテーマ、緊迫したシチュエーション、切ない純愛風等々、色々な作品に触れて、それぞれに好きな作品が思い浮かびますが、明るく楽しく読める作品というのも尊い存在だと思っております。キャラクターのへこたれないというか、ケロッとすっとぼけて見える姿が愛おしいです。