辛口な上司ですが、プライベートは極甘です。ただし、私、限定で！
ひらび久美/蜂不二子
このレビューはネタバレを含みます▼
辛口だったのはハラグチさんとのバーでの攻防戦とだらしない姿を見せてしまった最初だけで、優貴が蒼生（あおい）の仕事ぶりを知り、見直してからは普通の範囲でした。だらしない姿も、元カレとの恋を忘れるためにホテルまで連れて行ってもらったり、仕事明けで部屋が散らかっていたところを見られたりと、辛口コメントをされても仕方がない場面でした。短期の派遣の翻訳者として偶然優貴の会社に勤務することになった蒼生。行き掛かり上、恋人同士の振りをしたことから職場公認の仲になります。運命的な出会いだと感じていた優貴は意外にロマンチストで良かったです。一方、優貴から向けられる好意に自信を得た蒼生は元カレとの恋に訣別します。それに協力してくれた優貴への恋心に気が付き、本当に恋人になった二人。この辺の両思いのプロセスが私にはイマイチ胸キュンが少なく残念でした。でももっと残念だったのは最終章の優貴の学生時代の思い出話で、同じような経験があり、蒼生とおあいこと言いたかったのかも知れませんが、無くても良かったのでは…。同僚に昔の事をばらされても、優貴が蒼生の過去の出来事や蒼生自身を理解していたから好きな気持ちが揺らぐことがなかったのだと思っていたのに、水を差された気がしました。
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