このレビューはネタバレを含みます▼
殺人に推理、宝探しの冒険、グロテスク、恋愛話等々、盛りだくさん。かなり前に小説を読みましたが、細かい所はすっかり忘れているので読み直したくなりました。
コミックの方がマイルドな印象。今の時代に小説のまま描くのは厳しいでしょうが、コミックも耽美?魔性?っぷりはたっぷりあります。
諸戸や深山木など次々落とす魔性の男・簑浦。自分が好かれているのに気がつきながら、結局新たな女性とくっつくとか……。髪が真っ白になるほど嫌だとか……。
「日●処の天子」を読んだ時にも思いましたが、さんざん期待させておいてそれはないでしょうと思います。正に蛇の生殺し。一人で死んでいく諸戸の身にもなってあげて下さい。受け入れる気がないなら最初からお断りする方がよほど優しい。
無意識か意識的なのか、どうしても心を弄び頭脳を利用するだけ利用していたように思えます。本当の鬼は、諸戸が恋い焦がれる簑浦なのでは?と言う疑問。