裏切られた情熱
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裏切られた情熱

アン・メイザー/夏木未央

裏切られた情熱でした

ネタバレ
2019年3月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 心ひかれた女性というよりは女の子ヘレンに対してミロスは最低の行動をした。一度は自制したが流されてしまった。作中にもヘレンには妻がいたことは話していないと言っていた、いわば確信犯。後で説明すれば良いというとんでもない思考の持ち主。謝罪が無いのがその証拠である。若いからと言って本物の「愛」を見つけられないとは言わないが、恋に恋するお年頃が招いた現実という物語である。父親の不調のせいで来たくもなかった島に来ることにはなったが、迎えに来たミロスを見て、たじろいではいても、期待していたことは言うまでもないだろう。知られたくないのは娘メリッサの事だけで恋しい気持ちに蓋はできない。ミロスの気持ちは最初からベクトルが決まっており心地よく読み続けることができるものの、如何せんスローテンポで飽きる。ヘレンの「ダメヨ」もこうまで繰り返されると、ささっとイギリスに帰ればいいじゃないのと叫びたくなってしまってイライラを募らせてしまった。読後は「くたびれた」としたい。
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