このレビューはネタバレを含みます▼
以前に読んだ作者さんの他の作品より分かりやすいストーリーで良かったです。芽依が恋人にフラれたバーでピアノの生演奏をしていたのは計(けい)でした。計と芽依は高校時代のほんのわずかな間だけ付き合っていて、7年ぶりの偶然の再会でした。何も言わずに海外へ行ってしまい、自然消滅のような状態で終わった恋にひどく傷付いていた芽依にとっては、思い出したくない苦い思い出となっていました。お互い大人になり、あの時のことには触れずに別れたいと思っていた芽依に、計は一度も忘れたことはなく、自分にとっては終わった恋ではないと告げます。計は芸術家肌でピアノ以外には興味がなく、他の事は無関心。そんな計が芽依には執着し、再び付き合うことになります。計とのお付き合いはなかなか大変そうでしたが、過去を知った芽依が怒りを爆発させたのは、リアリティーがあって良かったですし、許せないけどそれ以上に好きというのが切なくて良かった。どんどん深まる二人の愛に胸キュンで、ゆるぎない二人の絆は感動でした。