このレビューはネタバレを含みます▼
全304ページ。
タイトルでぱっと見誤解する人もいそうですが、ヒーローは獣人ではありませんし、常に理性の無い下品な荒くれ者とかでもありません。そういうのを期待して読むと裏切られるかと思いますので、まずは試し読みをすることをお勧めします。ヒーローのイメージが大体掴めます。
もちろんソーニャですから歪んだ愛や執着というものが描かれていますが、ヒーローもヒロインも常に互いを想っていて、想う相手を故意に害そうとするような腹黒さは持っていません。
己の内の獣を姫に見せないように理性で律するヒーローと、そんな彼を深く愛するが故に内側の獣ごと受け入れてしまうヒロイン。
シリアスなシーンが多いですし、主役2人含めどこか歪みのある登場人物も多くソーニャらしさはありますが、相思相愛の2人が幸せになるストーリーです。
過去に読んだ同作者さんの別作品があまり好みでなかったので読む前はどうかなと思っていたのですが、表紙に惹かれ買ってみて良かったです。大満足だし何度も再読しそう。
ソーニャ文庫はメルマガ会員対象に公式サイトで番外編を公開していますが、こちらの作品の番外編は本編後のお話でした。