小説花丸 わたしにください―十八と二十六の間に―
」のレビュー

小説花丸 わたしにください―十八と二十六の間に―

樋口美沙緒/門地かおり

好きとは言い難い作品…

ネタバレ
2019年3月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1~3巻、番外編を経て、相手の嫉妬による言動に傷ついたり、すれ違うところは想いの強さが垣間見れる瞬間でもあるので、恋愛の醍醐味としてむしろ良かったです。

ですが。
今作5巻までは…完結部分後半は特に重くてしんどい。
森尾の罪悪感が二人が結ばれることを邪魔する障害として設定してあるのは分かるのですが…それを納得のいく理屈で乗り越えようとする過程がしんどいです。
相手のためを思ってではなく、自分自身を受け入れられないが故の拒絶だから。
なんだそれ…となってしまいました。

そんなことより、はっきりと傷つけたことも含めて自分を受け入れる覚悟をして終わってほしかった。

結ばれるために出した答えも私的にはモヤモヤが残り、スッキリしない終わりでした。

文学としては悪くないのかもしれませんが、個人的に娯楽として描く作品はカタルシスが欲しいものです。
そういう意味では穏やかに関係を続けている続編があればまた印象が違ったのかもしれませんが…現段階の終わり方では好きとは言い難い作品です。
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