セラピーゲーム
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セラピーゲーム

日ノ原巡

不器用な二人の一生懸命なお話

2019年3月23日
スピンオフですが本編未読でも問題なく読めました。
甘くて苦い恋心だけではなく、その根本にある他人を信頼し受け入れることの難しさや苦しさ、そして同じように存在する、幸せや喜びが丁寧に描かれている、とても深くてあたたかいお話でした。
受け攻め両方の心情描写がるのでとても読みやすく、不器用ながらも一生懸命にお互いに向き合おうとする二人の真っ直ぐな様がとても愛おしかったです。
とても重い要素もありますが、描き方のお陰か、暗い気分になることはありませんでした。

エロ描写は2冊合わせても少なめかなぁと思いますが、個人的にはお話の流れに合っていてとても良かったです。
修正は雑な白ぼかしで、必要のない範囲まで消えてしまっているので状況がわからない場面が目立ち、お話を邪魔していてとても残念でした。

受けの少し捻くれた性格も、攻めの誠実で真摯な性格も、行き過ぎたところがなくとても人間らしくて好きでした。描き下ろしのお話もとても良かったです。本編の二人も合わせて続編が出てくれるととても嬉しいです。
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