愛を望まない恋人
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愛を望まない恋人

エマ・ダーシー/津谷さとみ

すみなすものは心なりけり

2019年4月13日
涙するのは、ルーシーが幸せにはなれないと決めつけている事。今までも、これから先も「普通」な人とは線を引いて生きなければならないと決めつけている事だ。かつて一世を風靡した「Xファイル」というアメリカのドラマがあった。その中でモルダーというFBI捜査官が言った言葉がよぎる「障害者と呼ばれる人たちはただ生きているだけで称賛されるが、五体満足で生きるものはただ生きるだけでは最低と非難される」というものだ。世の中の生きるものすべては「楽」なものはない。しかし、他人の評価など関係ない。自分を信じ、自分の生きたいように自分の人生を生きるのだ。それらすべてが、何かしらの壁を乗り越えるか、安全地帯を作るかしてその中に「幸せ」を見出すのだ。ルーシーはマイケルがいなくてもきっと次があると頑張れただろう。それでもマイケルがいてくれてよかったと目頭を押さえている。
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